蛍石(イギリス)

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Rogerley Mine, Frosterley, Weardale, Co. Durham, UK
左右65mm。

前回のヒルトンに続き有名な,というかさらに有名なロジャリー鉱山の蛍石です。
5mm前後の小さな結晶のクラスターですが,真っ黒な方鉛鉱とのコントラストが目を惹きます。
小さな結晶でも十分な彩度が感じられる(一歩間違えばどぎつい)緑色でありながらも,気品が感じられる色合いは,ロジャリーならでは。ロイヤルグリーンと呼んでもよいと思います。

本標本は2, 3年前に同じようなタイプがたくさん流通したので比較的新しい産出かと思いますが,「何とかポケット」までの詳細は書いてありませんでした。
持ってない産地とか聞いたことがない産地の蛍石は欲しくなるのですが,「何とか鉱山」までわかればそこから先のポケットとか何番杭,レベルとかは覚えられないのです。
詳細が書いてあったらうれしいはうれしいんですけどね。

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蛍石(イギリス)

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Hilton Mine, Escarpment, Cumbria, UK
左右50mm。

有名なヒルトン鉱山の蛍石です。
ややレモンイエロー寄りの黄色ですが,光源によって微妙に色合いが違って見えます。
うちにある2種類の白色のLED電球の中でも演色性が高いとされるほうだとフラットな黄色に,それより古いほう(おそらく黄色と青が強いタイプ)では青みが強くなる感じ。
表面付近は無色に近く,うっすらブルーのゾーニングが見られます。
結晶自体の透明度はかなり高いのですが,表面がエッチングを受けており,小さめの結晶の一部はかなり複雑にえぐれているためか白い"frost"のように見えます。
大きめの結晶は比較的エッチングは軽度で離散的にエッチングされているため,ピラミッド型というかビッカース圧子の圧痕のようなエッチピット(おそらくo面)がはっきりと観察できます。
また稜線は,tetrahexaheronからなるダブル面取りになっていて,かつ細かい波状の凹凸が刻まれているため「ジッパー」のような模様になっています。

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蛍石(スイス)

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Goescheneralp, Uri, Switzerland
左右60mm。

スイスのピンク蛍石です。産地名はGoescheneralp (ゲシェネラルプ)とまでしか表記がありませんでした。
少し「溶けた」八面体は,シャープな八面体に比べると見た目で劣るようにも思えますが,溶けた雰囲気もじーっと見ていると「ゆるふわ」的なかわいさがあるような気がします。
また,スイスのピンク蛍石によく見られる緑泥石も,ピンクと深緑という組み合わせって結構シックでいて可愛い色合わせでは?などと思うと魅力的に見えてきます。

・・・などと無理やりこの標本の魅力を発掘するような書き方をしましたが,白い母岩とそのうえに密集した蛍石の温かみのあるピンクのバランスは,一目見ての存在感もじゅうぶんにあります。

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蛍石(南アフリカ)

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Riemvasmaak, Northern Cape, South Africa
左右45mm。

母岩上に平面的に成長した板状の蛍石を一口サイズに切り出した標本です。
たくさんの結晶が1枚の石のように縦方向に成長していくのか(実際は細かい柱状の結晶の集まりだと思います),断面を見ると母岩の凹凸を反映した縞模様が見られます。
表面付近では結晶面が現れてきて,1センチくらいの結晶が折り重なるような形になっています。
この標本では表面は折り重なった六面体,すなわち異なる方位のa面からなっており,さらに各面には細かいプリーツというか階段状の構造が見られます。
この「折り重なったプリーツ構造」の蛍石標本ってあまり目を惹くものではありませんが,透過光で見るときれいだったりします。
(他の例→ 中国産パキスタン産南アフリカ産)

色はやや赤みがかった紫。
透過光で見ると母岩と接触していた部分が黄色っぽいのでさらに赤みが増して見えます。

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蛍石(フランス)

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Clersanges, Saint-Pal-de-Senouire, Haute-Loire, Auvergne-Rhone-Alpes, France
一辺40mm。

フランスク Clersanges(クレルサンジュ)の蛍石です。
外がブルーで中が黄色という組み合わせの蛍石はフランスに限らず多いですが,この産地の特徴は,透明度が高い淡いブルー+イエローに加えて頂点付近が少し紫に染まっているところだと思います。
本標本も例にもれず同じような特徴を示していますが,大きさが少し大きめなせいかブルーも黄色も色がはっきりしています(特に長い辺から見ると鮮やかな水色に見えます)。
ブルーと黄色の境目には濃いブルーのゾーニングがあります。
このゾーニング,非常に濃くて油性ペンで書いたようにはっきりしているのですが,少し角度を変えると見えなくなります。
普通の「面状」のゾーニングではなくて「線」なのでは?と錯覚しそうなくらいです。

内部にはパイライトと思われるキラキラとした内包物が見られますが,少しヘマタイトでも付着しているのか銅色に見える結晶などもあって「金・銀・銅」が並んでいるように見えるところも地味にツボなのでした。(左下の写真)

追記:
産地名の最後から2番目「地域圏」ですが,2016年にAuvergne と Rhone-Alpes が統合されて Auvergne-Rhone-Alpes になったとのことです。
Rhone-Alpes には Mont Balanc があるので,Auvergne と統合されて文句なしでフランスの最大蛍石産地になりましたね。

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蛍石(ペルー)

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Huallapon Mine, Pasto Bueno District, Peru
水晶の長さ50mm。

ペルー,ワジャポン鉱山の蛍石on水晶です。
横長(4:3)の画像に収めようとするとかなり水晶を斜めにしないとダメだったので,傾いた木にコアラがつかまってるみたいな写真になってしまいました。
色は照明によっては青に分類するのがふさわしいくらい青に近い緑です。
不定形に近い崩れた六面体クラスターですが,透明度が高いため爽やかなミントゼリーのような質感で,無色でクールな水晶とよくあっています。
標本の根元あたりには細かい水晶が生えていて,背景に見える淡色の蛍石やパラパラと伴う細かいパイライトともマッチしてとてもよい風景だと思います。

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蛍石(イリノイ)

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Denton Mine, Cave-in-Rock, Hardin Co., Illinois, USA
一辺35mm。

イリノイ州デントン鉱山の蛍石です。
赤みがかったとても濃い黄色が印象的ですが,果たして何色といえばいいのでしょうか・・・
すぐ思いつくのは「琥珀色」(アンバー)ですが,鉱物好きならご存知のとおり琥珀にはかなり色幅があるので曖昧です。
「蜂蜜色」というのも思ったのですが,山田養蜂場とか行ったら色んな濃さ色合いの蜂蜜があるので決め手に欠けます。
山吹色というにはちょっと彩度が低いし・・・
などと行き詰って身近なもので似たものを探していると「麦茶」が結構近いのに気づきました。※地味かと思われるかもしれませんが濁りのない麦茶を光にかざすと結構きれいなのです。

表面はとても照りが強く,面の中央部にモザイク状のパターンが見られます。
横から見ると最表面が無色透明でその内側に(厚みが)ごく薄い紫のゾーニングがあることがわかります。

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2017 京都ショー

京都ショー(石ふしぎ大発見展)の初日に行ってきました。
先週あった新宿ショーは行かなかったので,名古屋ショー以来です。

10時過ぎに会場についたのですが(実際はもっと早くついてたのですがコンビニで時間つぶしていった),すでに列は解消されていて会場内も人は少なめでした。
朝まだ霧雨が降っていたのでお客さんの出足が悪かったのでしょうか。
関東の方には想像つかないかもしれませんがMcNeil'sさんやホリさんもノーストレスで余裕で見て回れました。
単なる私の印象ではあるのですが,このところ海外の鉱物標本を扱っているお店のお客さんが少ない気がします。

では簡単にレポートしますね。
<来られてたお店のトピックス>
Jonathan's Mineral Exchenge:
カナダのおじさんのお店です。ジェフリーやモンサンチレールの鉱物を多数扱ってられます。ベスブ石やグロッシュラー目当ての方は必見だと思います。
No.135あたりのお店:
名前忘れました(汗)。ミャンマー(?)の石,ルースを扱っているお店と隣接していて欧米人と思われる女性(日本語NG)がやっておられるお店。
私好みの鉱物標本が多数ありました。

<蛍石関係>
福建省の青紫はたくさんありました。出はじめの頃よりも潤沢にあるので,もう焦って買い求める必要はないと思います。
珍しいチュニジアの蛍石がありました。産地買いの方は必見かも。
あと無色の蛍石は珍しいもの含め結構たくさんあったように思います(NY,ロシアの他にも欧州の珍しいものとかも)。

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お昼ご飯は大阪ショーと同じメンバー(ひいらぎ,冷菓,こやま,モフ。敬称略)で。
今回はそれぞれお気に入りの標本を持ち寄って見せ合おうということにしてたので食後にテーブルをお借りして鑑賞会?になりました。
ひいらぎさんが予想外に大量のコレクションを持ってきておられ,それはそれは圧巻でした。中でもタンザナイト(ゾイサイト)のコレクションを拝見して,色の多様さを改めて知りました。
人のコレクションを見せてもらうって,こんなに楽しいとは思ってませんでした。またやりたいですね。。。

では今回購入した標本を。

Kyoto2017
先日の名古屋ショーと同じく【トルマリン×2,蛍石×1】という結果。
アフガニスタン産トルマリン(インディゴライト),カリフォルニア産ピンクトリマリン,後ろにあるのはイリノイの蛍石です。

今度は池袋ですね!
あと2ヶ月節制して望みたいと思います。

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蛍石(ペルー)

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Huanzala Mine, Huallanca District, Peru
左右45mm。

ペルー,ワンサラ鉱山のピンクの蛍石です。
1981年の秋に見つかったポケットの産とのことです。
クラックがあったり頂点に不完全性(ダメージではないけど崩れた感じ)が見られるものの,照りがあるうえ透明度がとても高く上品な結晶です。
キラキラしたパイライトを伴っていますが,六面体に少しだけ十二面体の面(e面)や八面体の面(o面)が混じっていてやわらかい感じです。
黒っぽい鉱物はスファレライトだと思います。

この産地の蛍石らしく中心部は淡い緑色になっていますが,同じようにパキスタンのピンク蛍石も緑とのバイカラーになっていることが多いですよね。
以前にも書いたような気がしますが,緑とピンクの発色って何か関係があるのでしょうか。
そもそも蛍石の色の組み合わせには特徴があるのも不思議だと思いませんか?
【紫-黄】 【青-黄】 【紫-緑】 【ピンク-緑】といった組み合わせのバイカラーはよくありますが,【黄-ピンク】というのは一度も見たことがありませんし,【緑-黄】や【青-緑】もあるにはあるけどあまり見ないように思います。
必ずしもそうともいえませんが色相としては補色に近い色と同居することが多いような気がするのです。
黄-緑-青-紫-ピンク と5角形を書くより,ピンク-緑-紫-黄-青 の5角形だと隣あった色と調和するというか,音階の五度圏みたいな感じなのです。
とりとめない文ですみません・・・

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蛍石(中国)

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Yongchun Mine, Quanzhou City, Fujian Province, China
左右55mm。

中国福建省の青紫色の蛍石です。
今年になってお目見えした新産で,「タンザナイトカラー」ということで話題になりました。
クラスター状の結晶は普通の照明で見ると紫ですが,透過光で見ると青っぽく見えます。
無色透明の背景に表面付近が濃い青紫(かなり青に近い)に染まっていて,中心部にはやや赤みがかったくすんだ紫のもやもやが入っているようです。
結晶面はきれいなa面(六面体の面)とd面(十二面体の面)からなっていいて,両者のバランスがちょうど同じくらいで絶妙なコロコロ感です。
いずれの面もとてもテリが強く,他の面による汚染がない(へんな言い方ですが,d面は細かいa面のくぼみが現れることが多いと思うのです)のもポイントです。
細かい透明の水晶を伴う標本もあるようですが,この標本は小さな卓状(平たい六角柱に近い形)のカルサイトを伴っています。

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