菱マンガン鉱(南アフリカ)

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Rhodochrosite / N'Chwaning Mines, Northern Cape, South Africa
高さ18mm。

前回に引き続きロードクロサイトです。
犬牙状でテリがあって赤みが強いのが本産地の特徴だと思いますが,この標本は基底部はオレンジがかった赤,先端部はやや紫がかったピュアなピンク(スイートホームの色に近い)と,とても美しいグラデーションになっています。写真ではなかなか上手に再現できなかったのが残念です。

産地名の"N'Chwaning"は「ヌチュワニン」と表記されることが多いですが,
N'で始まるアフリカの人名地名で
 ユッスー・ンドゥール(Youssou N'Dour)
 ンジャメナ(N'Djamena)
などと「ン」と表記される場合の方を先に知っていたので,「ンチュワニン」のほうがいいんじゃないのっ?て思ったりします。

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菱マンガン鉱(コロラド)

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Rhodochrosite / Sweet Home Mine, Alma, Park Co., Colorado, USA
左右20mm。

スイートホームのロードクロサイトです。
鉱物を集め始めた頃,とてもいれいな石だなと思って欲しかったのがロードクロサイトとダイオプテーズ(翠銅鉱)でした。
その頃,スイートホーム産のロードクロサイトと水晶と紫の蛍石が共存した標本,ツメブ産のカルサイト,ダイオプテーズ,モットラム鉱が共存した標本がネットショップに出ていて,いつか買おうと思っていたのですが,いつの間にか売れてしまっていて悔しい思いをした記憶があります。

蛍石も一息ついたところでロードクロサイトは買っておこう,と思い入手しました。
スイートホームらしい菱形とやや青みがかった濃いピンクの単結晶です。
黒い安四面銅鉱を伴います。

こんな鮮やかなピンク色の鉱物は他に無いよね~って思うとついニヤニヤしてしいますね。

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電気石(ブラジル)

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Elbaite / Santa Rosa Mine, Itambacuri, Minas Gerais, Brazil
高さ22mm。

トルマリンは産地にも産状にもまだまだ詳しくないので「ブラジルのトルマリン」とだけしか知識が無いのですが,色も質感も目を引く標本だったので入手しました。
透明度が比較的高く,色はトップが濃いピンク,中ほどが淡いブルーで下のほうは明るいニュートラルなグリーンのトリカラーになっています。
特にトップの濃いピンクが印象的で(お魚の)サヨリの下顎を思わせます。

ターミネーションは少し尖がった面(何面というのかは勉強中・・・)が大きくでているところが特徴的です。
側面には縦方向に条線が入っていて,内部には横方向に細かいキラキラしたクラック(?)が入っているというとてもトルマリンらしい特徴が見られます。

マルチカラーのトルマリンはとても美しいですが,集めだしたらきりが無さそうでちょっと怖いですね。

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方解石(ポーランド)

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Grabiszyce Basalt Quarry, Lubań District, Lower Silesia, Poland
左右30mm。

少し前に紹介した黄色い球状のカルサイトと同じ産地で同じく2015年の新産とのこと。
Basalt というのは玄武岩のことで,鉱山というよりは露天掘りの採石場です。
同じ採石場の中の別の場所でそれぞれ独特の色,産状のカルサイトが産出するなんて想像すると楽しくなりますよね。

とても小さいですがちゃんとした形の犬牙状カルサイトが放射状に成長しています。
オーストラリアの「もしゃもしゃしたセレナイト」のオレンジのやつにとても産状が似ていますが,色はこのカルサイトのほうが鮮やかで,ほぼオレンジといってもよいい彩度だと思います。
一つ一つの結晶のテリもよく大きさも揃っているため,標本をくるくる回すとイガイガがキラキラして独特の光沢があります。

紫外線長波でやや緑がかったクリーム色に明るく蛍光します。

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2018 名古屋ショー

名古屋ミネラルショー,いちばん暑い時期に開催されるショーなので(今年は横浜が早めだったので特に)いつも行くかどうか迷うのですが,最近あまり石を買ってないので行ってきました。
昨日は台風20号の影響で夜になるまで電車に影響が出ていましたが,今朝は通常運転・・・と思いきや信号の遮断機が折れただの安全確認のため徐行しただので在来線・新幹線とも遅れがでてはらはらしました。
結局会場には予定より地下鉄1本分遅れて10時15分くらいに到着しました。
会場の吹上ホール,外から2階へ行く階段があるのですが,エスカレーターだと思っていったら階段でがっかりするのは私だけでしょうか。中のらせん階段のほうが涼しいのに。

今日は午前中しかいなかったのですが,どのお店も全体的に去年よりやや混んでいたような気がします。
また,どんな石が多かったとか「これが目玉!」みたいなのはあまり無いような感じでした。
後から思い出したのですが,最近ネットでよくオレゴンサンストーンをよく見るので探してみようと思ってたのすっかり忘れてました。
どっかにあったのでしょうか?
お店の中でも特に混んでいたのはハッピーギフトさん。
欧州に行って蛍石を買い付けたり自分で掘られたり(?)したという前評判からでしょうか。なかなか最前列に入れないような状態で結局遠巻きに見るだけで終わってしまいました。
あと初台さんではロシアの見たことがない紫の蛍石があってとても興味深いものでした。

雑なレポートですみません。。。
いろいろ回って迷った結果購入した標本です。

2018nagoya
どれも最近欲しいなと思っていたけどネットではあまり気に入ったのがなかったものです。
ネパールのうすら黄色いトリマリン,ポーランド産カルサイト(いがいがタイプ),モロッコのアングレサイト(硫酸鉛鉱)。
暖色系ばっかりですね。

Kanade
昼食は地下鉄吹上駅近くのラーメン屋さん「奏」。
人気店のようでちょっと待ちましたが,店員さんはとても感じがよく,動物と魚介のダシがほどよく効いたスープも美味しかったです。

帰りは名古屋駅近くのピエールマルコリーニでパフェを食べて帰りました。
(パフェの画像は去年の名古屋ショーの記事で上げたので省略)。
家族へのお土産を買ったところ,ノベルティの保冷バッグをもらえました。めちゃおしゃれ。
Marco4

名古屋はとても暑かったので「さすが名古屋」って思いましたが,関西に帰ってきたら同じくらいかもっと暑かったので暑いのはどこも一緒だなーと思ったのでした。
早く涼しくなって欲しいものですね・・・

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ミメット鉱(ナミビア)

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Mimetsumebu2

Mimetite / Tsumeb Mine, Tsumebu, Namibia
左右10mm強。

透明度がとても高いミメット鉱です。
色も淡めではありますがきれいなレモンイエロー。
別名「黄鉛鉱」と呼ばれるだけの価値があると思います。
標本の大きさは1センチ程度と小ぶりですが,結晶の太さが5mmを超えるものもあり,面も稜線もはっきりしています。

ミメット鉱の標本又はミメット鉱が共存する標本は持っていますが,結晶が大きくて透明,しかもツメブ産のミメット鉱に出会うことができて嬉しいです。
・・・というのも,ミメット鉱は私の中で最も鉱物らしい鉱物の一つなのです。

鉱物に興味を持ち始たらみなさん鉱物の図鑑を読むと思いますが,鉱物の図鑑って「元素鉱物」「硫化鉱物」「ハロゲン化鉱物」・・・と始まって,前半のクライマックスくらいに「硫酸塩鉱物」「リン酸塩鉱物」というのが出てきますよね。
私が読んだ図鑑ではこれらのグループを見開きで紹介したページがあって,
・〇鉛鉱っていう名前だけで色や形が特徴的かつバリエーションが豊富
・遷移元素のオキソ酸塩とかがでてくる
・母岩つきで鉱物標本っぽい
といった点にとても魅力を感じたことを記憶しています。
特に母岩のうえに小さくて黄色い柱状のミメット鉱が散在している標本の写真に「これぞ鉱物!」という印象を受けたのです。

ここで「〇鉛鉱」についていろいろ説明をしておきます。

〇鉛鉱はその名のとおり鉛を含む鉱物で,いろいろな種類があります。
当然,鉱物種毎に化学組成が異なり,結晶構造も異なるのですが,最大派閥(?)が緑鉛鉱,ミメット鉱,バナジン鉛鉱です(独断)。
これら3つの鉱物は化学式がPb5(AO4)3Cl で表せます。
Aのところにくるのがリン(P)だと緑鉛鉱,ヒ素(As)だとミメット鉱,バナジウム(V)だとバナジン鉛鉱になります。
リン,ヒ素,バナジウムは周期表では5族又は15族(昔の言い方だとVa,Vb)に位置し,陽イオンになった場合に5価(+5)となるため上記のような組成の物質になります。
「リン酸塩鉱物」に,ヒ酸塩鉱物,バナジン酸塩鉱物が一緒の仲間として分類されるのはこのためです。
さらにこれら3つの鉱物は結晶構造も同じ構造をとり,その構造はアパタイト(燐灰石)とも同じ構造です。
このミメット鉱もアパタイトと同じく六角柱であることがよくわかります。

ちなみに6価(+6)の陽イオンになる6族,16族の元素である硫黄(S),クロム(Cr),モリブデン(Mo)は,PbAO4の組成を持つ鉛の鉱物を形成します。
硫酸鉛鉱(PbSO4),紅鉛鉱(PbCrO4),モリブデン鉛鉱(PbMoO4)などがそれにあたり,硫酸塩鉱物,クロム酸塩鉱物,モリブデン酸塩鉱物もしばしば一つの仲間として扱われます。
※ただしこれら3つ(硫酸鉛鉱,紅鉛鉱,モリブデン鉛鉱)は結晶構造は異なります。

その他の鉛鉱物には,方鉛鉱(PbS:硫化鉱物),白鉛鉱(PbCO3:炭酸塩鉱物),青鉛鉱(PbCuSO4(OH)2:硫酸塩鉱物)などがあります。

あと余談ですが「鉛」「鉛鉱」という名前がついても「元素の鉛」とは関係ないものもあります。
亜鉛(Zn)は一般的な和名も亜鉛なので閃亜鉛鉱(ZnS)は亜鉛の鉱物だとわかりますが,モリブデン(Mo)のことを「水鉛」とも呼ぶため,「輝水鉛鉱」はモリブデンの硫化物です。
またビスマス(Bi)は「蒼鉛」とも呼び,「輝蒼鉛鉱」というビスマスの硫化鉱物があります。

鉱物を集めるついでに化学的なこととかを調べたりするのも楽しみの一つですね。

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電気石(マダガスカル)

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Liddicoatite / Antsira, Sahatany Valley, Antananarivo Province, Madagascar
径20mm × 高さ50mm

マダガスカル産のリディコート電気石です。
1年くらい前からぼちぼちとトルマリン類を集めているのですが,バイカラーやトリカラーもいいなと思いつつまずは単色を中心に集めています。(蛍石の収集と同じ傾向)
そんな中,ネットショップで目に飛び込んできたのがこの標本で,トリカラーでもすまないいろんな色が見られるところに惹かれてしまいました。
おおげさにいうと「ひとつなぎの大秘宝」って感じ。

トルマリン(電気石)は特定の結晶構造をもつ鉱物のグループの総称ですが,主な構成元素によってそれぞれ別の鉱物として分類されます(異なる元素であってもイオンの大きさや価数が同じだと,同じ構造=原子の並び方の結晶を作ることができます)。
トルマリンの場合,ポピュラーなものでは鉄電気石(Schorl),リチア電気石(Elbaite),苦土電気石(Dravite)などがあります。
この標本はリチア電気石に似ている成分なのですが,リチア電気石ではカリウムが位置する場所にカルシウム入っていて「リディコータイト」という別の鉱物とされるようです。
同じように主成分によってバリエーションのある鉱物群にはガーネットなどがあります。

ちなみに「主な構成元素」と書いたのは「不純物」として混じるレベルと区別するためです。
不純物として非常に少量混じった元素のせいで色がつく場合にも,異なる名前で呼ばれる場合があります(逆に色が変わらない不純物は省みられない)。

「ベリル」の場合,主成分によるバリエーションは無く,ベリルはベリルだけですが,その中にアクアマリンやモルガナイト,エメラルドなど不純物と色によってバリエーションがあります。
トルマリンではトルマリングループの中に「エルバイト」という主成分をもつ鉱物があって,さらにその中に特徴的な色や不純物を持つものとして「パライバ」とか「ルベライト」があります。
ガーネットでは,ガーネットグループの中にカルシウムとアルミニウムを主成分とする灰礬柘榴石(Grossular)という鉱物があって,その中に色と不純物が異なるヘソナイトやツァボライトがあったりするので,トルマリンと同じような階層構造ですね。

いずれにせよ,宝石として取り扱われる鉱物はこのように主成分はもとより色とその原因となる不純物までよく調べられてうえで呼び名まで変わったりしますが,蛍石やアパタイトなんかは結構なおざりにされていると思うのです。

さて標本なのですが,色がとても濃く厚みもあるせいで実際の見た目(自然光やふつうの照明下に置いてみた場合)はわりと地味ですが,光をあてていわゆる透過光で見るといろんな色が見えます。
上から濃いピンク,なんか暖色,黄色,緑,再び黄色,茶色っぽい色,紫?~こげ茶色

Lidico
また,縦方向だけではなく横(断面方向)にも色が変わっている(※)せいで,見る向きによって見える色が異なり,眺めていて見飽きません(記事トップとは別角度の写真を載せましたが真ん中より少し上や標本の一番下のほうの色が違って見えます)。

※リディコータイトはスライスした標本もあり,鮮やかな色の模様が観察できてとても美しいもので,私も「これ」というのを入手したいと思っています。

長々とすみません。
(旅行に行ってて一週間サボったので罪滅ぼしのつもり)

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蛍石(イギリス)

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Heights Mine, Westgate, Weardale, Co. Durham, UK
一辺ちょうど10mm。

久しぶりに蛍石を紹介します。
モコモコしたカルサイトを伴ったほぼ無色の蛍石です。
きれいな正六面体に近い六面体が貫入双晶になっていてバランスのよい標本だと思います。
見る角度によってはやや色がついて見えるのは,クラックかカルサイトの色が見えているのかと思っていましたが,よく見るとごく薄いゾーニングのせいのようです。
真横から見た写真(左下)を見るとわかるようにモスグリーンのような茶色,青,紫のゾーニングがあり,またその内側には気泡のようなものも見られます。
紫外線長波でこのゾーンニングの部分がとても明るく蛍光します。
イギリスの蛍石って,こういった淡くて微妙な色のゾーニングがしかもマルチカラーで入ったりするものがあってとても魅力です。

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方解石(ナミビア)

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Ogonja, Seeis, Windhoek, Khomas Region, Namibia
左右45mm。

ナミビアの真っ赤なカルサイトです。
晶洞の中に先が面取りされた犬牙状のカルサイトがびっしり詰まっています。
とても鮮やかな赤はロードクロサイトを思わせる色ですが,マンガンは全く関係なく針銅鉱(Chalcotrichite)を内包しているためです。
針銅鉱は赤銅鉱(Cuprite)の一種(鉱物としては赤銅鉱だけど細かい針状のものを針銅鉱と呼ぶ)で,化学式はCu2Oです。
銅の鉱物はだいたい2価の銅(Cu2+)で青や緑を示しますが,1価の銅(Cu+)である赤銅鉱は赤~黒を示します。
アップで見ると(右上,左下の写真)赤い針状のインクルージョンが血管のように見えます。

赤いカルサイト以外は部分は細かい菱面体の真っ白なカルサイト(ドロマイトかマグネサイトかも)に覆われていて,ロマンチックに例えるとクリスマスっぽい感じですが,真っ白な雪の上にしたたり落ちた血のようでもあります。

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方解石(ナミビア)

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Tsumeb Mine, Tsumebu, Namibia
左右35mm。

マラカイト(孔雀石)をインクしたカルサイトです。
カルサイトの結晶は大きくて5mmくらいと小さいですが,テリがあるので標本全体はとてもキラキラしています。
形はコロコロしたものと平板状のものがあります。
大きめの結晶を横から見ると(右上の写真),繊維状のマラカイトがカルサイトの内部で放射状に成長しているのがわかります。
標本の中央部はとても色が濃く見えるのですが,これは母岩とカルサイトの間にマラカイトの層がある影響のようにも思えます。

「森」を思わせるシックな標本だと思います。

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